👶🏻 だいきぁ「このコラムは、好きな香りと一緒にお読みいただくことで、より一層お楽しみいただけます ʕ•͡-•ʔ」
🌏
(略)その子は「地球の香りがするね」と言って、笑いました。なにかをバカにした様子はなく、無理につくった感じもしない、とっても自然な笑いかたでした。それから、もう一度そのビンに鼻をくっつけて、こちらを見たのです。私たちがなにも言えずに黙っていると、その子はやさしく「2020年の空気が入ったビン」にフタをして、また、遠くの空を見上げました。
•*¨*•.¸¸☆*・゚
「香りは、記憶と深く結びついている」
地球上では、そんな話をよく耳にします
ふわっと漂ってきた香りのせいで、何かを思い出してしまったとか
あなたにも、似たような経験はありますか
ダイエット中に漂ってきた「焼きたてのパンの香り」に負けたり
失恋中に漂ってきた「だれかさんの香り」で、切なくなった
みたいなことです
心に染みついたものは、消えずに残っちゃったりして
地球は、色々なものが漂っていて あぶない のです
•*¨*•.¸¸♡*・゚
かと思えば、うれしい気持ちになる香りもいっぱいあります
むしろ、気分を高めてくれることのほうが多いかもしれません
甘酸っぱいフルーツの香り、石けんのやわらかい香り
気分にあわせて、香りを楽しむ地球のひとたち
好きな香りを身につけたり、お部屋にふりまくことって
考えてみると、なんだか不思議な文化ですね
•*¨*•.¸¸♬*・゚
窓を開けると、どこからか季節のにおいがやってきます
それは空気をまとった「地球らしさ」のひとつで
風が吹けば飛んでいくような、一瞬のできごと
そのうち、季節は変わってしまうから
この時代に漂っている、空気感みたいなもの
それを保存しておくことには、価値があると思いました
フタを開けたとき、なつかしい香り がして
忘れていた気持ちを思い出せるように
文&絵:だいきぁ