2025年も、あと数時間で終わりですね!
私にとって今年は、黒木ちひろさんのKT Zepp Yokohamaでのワンマンに始まり、明くる夜の羊さんのメジャーデビュー決定の報で締めくくられました。他にも憧れのステージに立った人、産休から復帰した人など、多くの夢や「好き」が叶う場面を見られて大変幸せな一年でした。
一方で、アーティスト活動を休止したり、連絡がつかなくなったりした人もいます。
残念ですが、仕方ないことだと思います。石にかじりついて頑張っても、何を犠牲にしても、できないことはできません。一発逆転は、滅多に起こらないから語られます。人生は長いです。心身が壊れる前に、別の道を探すべきでしょう。
私自身、かつて逃げるように音楽活動を辞め、不義理な形で失踪しました。本当に申し訳なかったし、今後も償っていくつもりですが、当時は他にどうしようもなく限界でした。少なくとも私は、あのタイミングで歌うことを辞めたからこそ、ここに戻ってこられて、今を楽しく過ごしています。
生きてさえいれば、きっとなんとかなる。時が流れて、物事が変化しても、本質は変わらない。
どんな夢や「好き」も、心のどこかに残っていれば、何らかの形で報われるものだと私は実感してきたし、これからも信じています。
夢の続きのその先で、いつかまたお会いできれば嬉しいです。
12月のPICK UP
SSW21.小野亜里沙…2025/9/24にリリースした新譜『世界でたった一人のあなた』が、2026/1/4(日)19時から放送予定のBS-TBSドラマ『ホテルマン東堂克生の事件ファイル』のエンディング主題歌に決定!
SSW16.Mei…ピアノ弾き語り女性SSW。25年秋からフリーとして活動中。1/12(月祝)、渋谷gee-ge.にて音楽仲間と「ほのん×Mei presents【H×M】」を開催予定。
R30.City Lovers…報われない恋に効くバンド。1/17(土)に出演する下北沢『点と線 circuit fes 2026』でのライブをもって、無期限活動休止となる。2/7(土)にはvo.ニシタの弾き語りワンマンも開催。
SSW20.山田萌…1/31(土)、吉祥寺スターパインズカフェにて、バースデーワンマンライブ「旋律と翔る」を開催。2/14には、神戸で行われる「Battle de egg 2026」のソロ部門の決勝戦で演奏する。
S01.Call….it sings(改名:ヤエモリ)…25年3月に改名した、ピアノ2台で演奏する男女デュオ。2/1(日)、桜台ひまわりスターでの「フラウタ.飯Vol.7 遅めの新年会スペシャル!」に出演予定。
R07.Duo Axia…チェリストの山口徳花は、2026/2/8(日)、所沢市民文化センター ミューズ・マーキーホールにて、アマデス室内管弦楽団と共演。ハイドンの協奏曲第2番のソリストを務める。
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いやはや、皆さんすごいですね!私も気合を入れてリンクを貼りまくりました。
今年もありがとうございました。皆さま、よいお年をお迎えください!
おまけ
ここから先は、定期購読者様向けに小話を。(注:2026年1月末日まで、全体公開にしています。)
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ちょっとプライベートな話をすると、2025年は、米津玄師に彩られた一年でした。
まず1月~2月、SNSで話題になっていたアニメ『メダリスト』を見始めて、主題歌の『BOW AND ARROW』に心を惹かれました。師弟関係を弓と矢に喩えるなんて、美しいなぁと思いました。
3月、『BOW AND ARROW』のMVが公開されました。大好きな羽生結弦選手が滑っている姿を、素晴らしい映像で見ることができて、幸せでした。対談映像もほほえましかったです。
4~5月は、SNSで話題になっていた新しいガンダムのアニメを見始めて、主題歌の『Plazma』に胸打たれました。物語の流れがそのまま約3分の楽曲に詰め込まれていて、惚れ惚れしました。
6月は、復活した嵐のファンクラブに入りなおし、彼らが活動再開の第一歩として歌った『カイト』に感動しました。米津すごいな、『栄光の架橋』みたいな、10年先も20年先も歌われるテーマソングを作ろうとして作り上げたんだな、プロだな、と唸りました。
9月は、『チェンソーマン』の映画を観に行って、クオリティの高さに驚きました。と同時に『IRIS OUT』に胸踊らされ、『JANE DOE』に泣かされました。なんてことだ、と震えました。
10月は『秒速5センチメートル』の映画を観に行きました。学生時代からアニメ版が好きで、というか心に抜けない棘として刺さっていたのですが、浄化されました。この映画に『One more time, One more chance』は合わないから挿入歌でちょうどいい、『1991』が主題歌でよかった、と思いました。
11月にRADWIMPSのトリビュートアルバムが発表されました。YOASOBIの新解釈も、Vaundyのおしゃれなアレンジもよかったです。でも私が一番揺り動かされたのは、『トレモロ』でした。
かなり気持ち悪い妄想が入った感想になりますが、最近の米津はワンフレーズ聴いた瞬間に「米津だ」と分かる、良くも悪くも癖が強い声や歌い方やアレンジになっていると思うんです。でも今回のトレモロは、知らずに聴いていたら別の人の歌唱だと勘違いしたかもしれないギリギリのレベルの素朴さで、ただRADが好きでカバー動画を撮って上げていた頃の少年米津を感じました。幸せな気持ちになりました。
……と、いうことで。
この一年、「いいなぁ」と思ったコンテンツの大多数に彼が関わっていて、もうほんとに、米津玄師漬けでした。笑
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私は、米津玄師が好きです。そんな言い方じゃぬるいかもしれません。
彼の名前を知ったのは、出版社時代でした。
当時、私は転職するかどうか悩んでいました。よくランチを食べに行っていたカフェで、ぼんやり考え事をしながらご飯を食べていたら、店内にかかっている音楽が耳に飛び込んできました。
「学生時代によく聴いてたボカロ、『マトリョシカ』や『パンダヒーロー』に似てるなぁ」
好きになれそうな楽曲を見つけた時いつもやるように、その場でサビの歌詞を聞き取り、スマホで調べました。米津玄師というアーティストの『LOSER』という曲だと分かりました。
帰宅する途中、家の近くにあったTSUTAYAへ寄って、その曲が入っているアルバムを借りました。素敵な曲がたくさんありました。特に『Nighthawks』が気に入りました。
もっと米津玄師のことが知りたくなって、調べはじめて、彼が「ハチ」と呼ばれるボカロPだったことを知りました。そう、私が最初に「似てるな」と思った『マトリョシカ』や『パンダヒーロー』を作った本人だったんです。
それを知った瞬間、涙がこぼれました。
だって、すごいじゃないですか。
初音ミクじゃなくて、本人の声でも。ニコニコ動画にアップした個人製作の音源じゃなくて、メジャーレーベルから出したプロのアーティストとしての音源でも。どれだけ時間が経っていても。
変わらないものがあったんですよ。
手段を変えても、環境が変わっても、鳴らす音楽そのものが、彼自身を証明していた。
まさに「アーティスト」じゃないですか。
私は心の底から感動したので、転職を決めました。
……この因果関係を文章で説明するのは難しいのですが、伝わるでしょうか。
どう書けばいいんだろうな。当時の私は、仕事の状況や様々な問題に疲れきっていたけれど、その場にいる自分は好きだったんです。出版社も、そこにいる人達との日々も、愛しさはあって。
でもね、別にそこから離れたって、大丈夫だよなって思えたんです。出版社や仕事仲間への愛が変わることはない。どこにいたって何をしたって私は私。もちろん成長したり、年老いたり、変化はゼロじゃないだろうけど、本質はきっとずっと一緒で、だから何も恐れることはない。
米津玄師の楽曲に込められたメッセージ自体にも癒されましたが、何よりも、彼というアーティストの存在そのものに勇気と希望をもらったんです。
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こんなにも熱く語りましたが、私は彼の作品を一度も買ったことがありません。一回もライブに行ったことがありません。ファンクラブにも入っていないし、SNSのフォローさえしていません。
したくないんですよね。
分かっているんです。アーティストがアーティストとして存在しているのは、当たり前のことじゃない。CDを買ったりライブに行ったりファンクラブに入ったりしてお金を落とし、SNS等で盛り上げないと、売り上げや人気が落ちて引退してしまうかもしれない。推しは推せる時に推せ。
分かっているので、普段は推しを推しているし、REASNOTにご協力くださっている皆さまにも相応の御礼をするように気を付けています。
ただ、米津玄師だけは、嫌なんですよね。
私が何もしなくても、ずっと、そこで輝いていてほしい。
SNSを追わなくても、当然のようにどこからか情報が耳に入ってきてしまってほしい。ふらっと観に行った映画の主題歌を、当然のように歌っていてほしい。私が一銭もお金を使わなくても、当然のように売れっ子で、定期的に良い曲を出して、大きな箱でライブしててほしい。
何回でも、何十回でも「あー良い曲だな。歌ってるの誰? ……またw 米津玄師なのww」って笑わせてほしい。存分に憎まれ口を叩かせてほしい。
……これは、あれだな。甘えたいんだな、私は。米津にだけは。
自分が子どものころ、テレビや雑誌やパソコンの向こうに存在していた、実態の分からないただキラキラした『芸能人』を求めている。
まさかこんなオチになると思わずに書いてきたのですが、書いてしまうと、しっくりきて笑えます。
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そういう意味では、2025年は、信じられないほど満ち足りた一年でした。
どうか末永く、この幸福が続きますように。
米津玄師の楽曲の数々を聴きながら、2025年を終えたいと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!来年もどうぞよろしくお願いいたします。